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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その101 現場の実態」

呉服の業界でも、その華やかな表と裏腹に製作の現場では手作りの作業が その下支えを担っています。

友禅の染や絣の織と言った部分ばかりではなく、和装小物の縫製・金具の 製作と言った場面でも同じことが言えます。

最近、あの商品は製作が中止になったとか、「次回仕入れ分からは値上げ させて下さい」と言った声をメーカーサイドから聞きます。

また、発注した季節商品の上がりが遅れてしまうこともございました。

事情を聞くと、家内工業でコツコツやっている小さな業者が和装小物の メーカーでも多いと言うこと。

当店の取り扱っている140cm丈のロング割烹着などのように、一般的な商品 ではなく規格の若干異なるオリジナル商品を製作してもらえる訳は、実は 小回りの利く、小さなメーカーの存在による部分も多いのですが・・・

そういった小規模のメーカーは家族で回しているといった実態が多く、 そのうちの誰かが体調を崩したり、材料費が少しでも高くなると、生産 ペース・卸し価格に直跳ね返ってきてしまう問題があります。

また、後継者育成の面でも厳しく、実際に作業を担う人達の高齢化も、深刻 な課題です。

現に、昨年の12月には人気のベルベットの和装コートが発注していたのに ちっとも入荷して来ない事態に陥りました。

季節商品の為、結構焦りましたね あの時は・・・

後になって、その訳を仕入れ先に訊ねると、縫製を一手に担っているある 職人の方が体調を崩して仕事が出来ない状況が続いたとのこと。

私もビックリしたのですが、一人だけで呉服業界全体がこんなにも影響を 受けてしまう現実があるようです。

海外への生産拠点を移そうにも設備投資・人材育成の面で採算が取れない また、そこまでのマーケットも大きくないといった状況下では、致し方の 無いようです。

只、先述のように和装小物の分野ではその分チョッとした工夫で改良したり お客様からのニーズに合う新商品を比較的安価で提供できる土壌が存在する のも確かです。

ですから、あまり悲観的になる必要はありません。

呉服業界の産業構造の利点を生かし、それに携わるメーカー・問屋・ 小売屋で知恵を絞って着物ファンを増やしていくことが大切です。

ポジィティブシンキングで・・・

頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!


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